将棋の駒の動き完全攻略!全8種の覚え方と金銀の違いをプロが徹底解説
藤井聡太八冠の歴史的快挙をはじめとする近年の将棋ブームは、2026年の現在もデジタル対戦アプリやオンライン将棋教室の普及とともに幅広い世代へと定着しています。しかし、いざ「自分も将棋を指してみよう」「子どもに教えたい」と思い立った際、最初に立ちはだかる最大の壁が全8種類の駒の動きとその特性を覚えることです。
チェスと異なり、日本の将棋には「取った相手の駒を再利用できる」「敵陣に入ると駒が成る(パワーアップする)」という独自の奥深さがあります。本稿では、大手メディアの報道取材や日本将棋連盟の公式手引き、教育現場の実態データをもとに、初心者がつまずきやすいポイントを徹底解剖。金将と銀将の決定的な見分け方から反則手の罠まで、盤面を自在に操るための基礎知識を分かりやすく解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 全8種類の駒の挙動: 直線に長く進む大駒(飛車・角行)と、小回りの利く小駒(金・銀・桂・香・歩)の役割分担を整理。
- 金将・銀将の識別法: 「斜め後ろに引ける銀」「横と真後ろを守れる金」という退却パターンの違いが最大の識別キー。
- 成り駒と反則の盲点: 敵陣(3段目以内)で化ける強力な「成り」の仕組みと、即座に反則負けとなる「打ち歩詰め」「二歩」の注意点を完全網羅。
【完全保存版】将棋駒の動き一覧と特性データ比較
将棋盤は縦9マス×横9マスの計81マスで構成され、自分と相手がそれぞれ20枚、合計40枚の駒を使って王将を追い詰める頭脳スポーツです。まずは、全8種類の駒がどのように動き、成った後にどう変化するのか、基本スペックを一覧表で確認しましょう。
| 駒の名前 | 基本の動き(利き) | 成った後の名称と動き | 編集部の戦術評価 |
|---|---|---|---|
| 王将・玉将(おう・ぎょく) | 全周囲8方向(縦・横・斜め)に1マス | 成ることはできない | 自軍の心臓部。詰まされたら即座に敗北。 |
| 飛車(ひしゃ) | 縦・横の直線方向に何マスでも進める | 竜王(りゅうおう):飛車の動き+斜め1マス | 最強の攻撃駒。盤面全体を制圧する要。 |
| 角行(かくぎょう) | 斜め4方向に何マスでも進める | 竜馬(りゅうま):角行の動き+縦横1マス | 遠距離スナイパー。奇襲や広域の睨みに最適。 |
| 金将(きんしょう) | 縦・横・前斜めの計6方向(斜め後ろ不可) | 成ることはできない | 守備の要。玉の囲いとトドメの詰めに必須。 |
| 銀将(ぎんしょう) | 前・斜め4方向の計5方向(横・真後ろ不可) | 成銀(なりぎん):金将と同じ動き | 攻撃の先兵。前進と斜め後退の機動力を持つ。 |
| 桂馬(けいま) | 前2マス進んだ左右の斜め前(Y字ジャンプ) | 成桂(なりけい):金将と同じ動き | 盤上で唯一「他の駒を飛び越えられる」特殊駒。 |
| 香車(きょうしゃ) | 前方向の直線に何マスでも進める(後退不可) | 成香(なりきょう):金将と同じ動き | 別名「槍」。端攻めや直線突破で威力を発揮。 |
| 歩兵(ふひょう) | 前に1マスだけ進める(後退不可) | と金(ときん):金将と同じ動き | 最前線の歩兵だが、成ると金将化する超重要駒。 |

初心者が一瞬でマスターする「将棋駒の覚え方」と基本ルール
駒の動かし方イラストを眺めているだけでは、実戦で「どの駒がどこに行けるか」を瞬時に判断できません。初心者が記憶を定着させるためには、駒を「無制限グループ(大駒・遠距離)」「一歩グループ(小駒)」「特殊ジャンプ」の3つのカテゴリーに分類して覚えるのが最短ルートです。
まず、盤面を縦横無尽に突き抜けるのが「飛車」「角行」「香車」の長距離射程組です。十字に突き進むのが飛車(大砲)、エックス字(斜め)に切り込むのが角行(スナイパー)、そして前方の直線しか進めない特攻役が香車(槍)とイメージすると直感的に頭に入ります。
一方、王将玉将の役割は全方位1マスの支配です。王様は四方八方に威厳を行き届かせることができますが、1マスずつしか動けないため、序盤は周囲を「金」や「銀」で固めて守る「囲い」が必要不可欠になります。
なぜ「金将・銀将の違い」で必ず迷うのか?決定的な理由と見分け方
日本将棋連盟の指導員や初心者向け教室のアンケート調査によると、初心者が対局中に最も手を止めて迷う原因の約7割が「金将と銀将の動きの混同」にあります。両者とも1マスずつ進む銀色の小駒であり、前進する感覚が酷似しているためです。
この混乱を完全に断ち切るカギは、「前進」ではなく「バック(後退)の仕方」に着目することにあります。
- 金将の退却: 「真後ろ」と「左右の横」に引けるが、斜め後ろには絶対に下がれない。
- 銀将の退却: 「左右の斜め後ろ」に引けるが、真後ろと横には絶対に下がれない。
金将は「横と真後ろ」に隙間なく壁を作れるため、玉の真横に張り付いて守るディフェンスの王様です。対して銀将は、前に攻め込んだ後に「斜め後ろへスムーズに撤退できる」アジリティ(俊敏性)を備えており、オフェンスの切り込み隊長として機能します。「横に行けるのが金、斜めに下がれるのが銀」と覚えるだけで、盤上の迷いは一瞬でゼロになります。

盤上の大逆転を生む「成り駒ルール」と歩兵のと金活用法
将棋の最もエキサイティングなルールが「成り(プロモーション)」です。敵の陣地(相手側から数えて3段目以内のエリア)に自分の駒が進入したとき、あるいは敵陣内で駒を動かしたとき、駒を裏返してパワーアップさせることができます。
成り駒ルールにおいて極めて重要な原則は、「銀・桂・香・歩の4種類は、成るとすべて金将と同じ動きになる」という点です。それぞれ元の動きはバラバラですが、成った瞬間(成銀・成桂・成香・と金)にすべて金将の機動力へと統一されます。
なかでも戦術的価値が極めて高いのが「歩兵のと金への成り方」です。わずか1マスしか進めなかった最弱の歩が、敵陣に入るだけで最強クラスの守備駒である金将と同等のパワーを獲得します。万が一相手に取られても、持ち駒になった瞬間に元の「歩」に戻るため、相手に強い駒を渡さないという圧倒的なコストパフォーマンスを誇るのです。
【実態検証】初心者が陥る反則手「打ち歩詰め」とネット上の誤解
将棋の公式対局では、反則手を指した瞬間に即座に「反則負け」が宣告されます。将棋初心者ルールを学ぶ過程で、SNSやQ&Aサイトでも頻繁に質問が寄せられるのが反則の境界線です。
特に注意すべき4大反則手を確認しておきましょう。
- 二歩(にふ): 同じ縦の列に、自分の「成っていない歩」を2枚以上配置すること(と金であれば同列に存在しても問題ありません)。
- 打ち歩詰め(うちふづめ): 持ち駒の「歩」を直接打って、相手の王将を詰み(逃げ場がない状態)にすること。
- 行き所のない駒: 1段目の香車・歩兵や、1〜2段目の桂馬など、これ以上前に進めないマスに駒を置くこと。
- 王手放置: 相手から王手をかけられているのに、それを解除しない別の手を指すこと。
ここで最大の落とし穴となるのが「打ち歩詰め」と「突き歩詰め」の混同です。反則となるのは、あくまで「手持ちの歩を盤上に打ち下ろしてトドメを刺すこと」限定です。すでに盤上にある歩を1マス前へ進めて王様を詰ます「突き歩詰め」は、完全な合法手でありプロの対局でも頻出する華麗な勝ち筋です。この違いはネット上のまとめ情報でも誤解されやすいため、正確に把握しておきましょう。

【プロの結論】認知心理学から見る効率的な上達ステップと向き不向き
将棋のルール習得における挫折を防ぐためには、認知心理学に基づく「情報負荷のコントロール」が欠かせません。いきなり81マスの本将棋で20枚の駒をすべて操ろうとすると、脳のワーキングメモリが飽和し、金と銀の動きすら処理できなくなります。
効率的にマスターできる人・つまずきやすい人の特徴
- 上達が早い人の学習パターン: 「5五将棋」や駒落ち(飛車角落ちなど)、あるいは「1手詰め問題」からスタートし、駒の効きを局所的に体感しながら段階的にマス目を広げている。
- 慎重になるべき人の学習パターン: 駒の動きを丸暗記した直後にいきなり対人戦の平手(通常対局)に挑み、どこから敵の駒が飛んでくるか把握できずパニックに陥ってしまう。
まずは「飛車・角行の射程に注意する」「金は玉の守り、銀は攻めに使う」「歩をと金に育てる」という3つの基本作法を意識するだけで、対局の見晴らしは劇的にクリアになります。
【将棋 駒 動き】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:金将と銀将は、戦力としてどちらが強いですか?
A1:一般的には、周囲6方向に利く「金将」の方が駒の価値(点数)として高く評価されます。ただし、銀将は斜め後ろに下がれるため攻めの連携を作りやすく、成れば金将になれるため、終盤では金将、序盤の攻めでは銀将が重宝されるなど局面によって強みが異なります。
Q2:敵陣に入ったら、必ず駒を成らなければいけませんか?
A2:いいえ、成るか成らないか(不成・ならず)はプレイヤーが自由に選択できます。たとえば銀将は、成ると金将の動きになって斜め後ろへ下がれなくなるため、あえて成らない選択をすることが実戦でも多々あります。ただし、1段目に進んだ歩・香や、1〜2段目に進んだ桂馬は動けなくなるため必ず成らなければなりません。
Q3:桂馬は、間に他の駒があっても飛び越えられますか?
A3:はい、桂馬は将棋の中で唯一、味方や相手の駒を飛び越えて指定のマス(前2マス進んだ左右の斜め前)に着地できる特殊な動きを持っています。
Q4:相手から取った「竜王(成った飛車)」を盤上に打つとき、最初から竜王として使えますか?
A4:使えません。取った成り駒は、持ち駒になった時点で元の基本の駒(飛車)に戻ります。再度相手の陣地に進入させて初めて「竜王」に成ることができます。
まとめ:盤面を制する最初の一歩と今後の上達ロードマップ
将棋の全8種類の駒は、それぞれが固有の個性と弱点を持っています。一見複雑に見える盤上の攻防も、「直線の大駒」「小回りの小駒」「成りのパワーアップ」という骨格を理解すれば、驚くほど整然としたロジックの世界が見えてきます。
まずは無料の将棋アプリなどで駒の利きが表示されるアシスト機能を活用しながら、金銀の使い分けや「と金」作りの快感を体験してみてください。駒の動きを自在に操れるようになった瞬間、日本の伝統文化が誇る最高の頭脳ゲームの真の面白さが幕を開けます。 (出典: 将棋 駒 動き(Yahoo!ニュース))